2017-08-25から1日間の記事一覧
空所 住処を逐われた野の鳥は孤の恐怖におびえ記憶の淵で天変地異と言う動機をひそかにねがう朝は眠りの余白のなかもう少しベッドの中でまどろんでいたい口のないひとの言葉も、母との日々のつながりのなかでだけ無意味な優しさと思いがけない凶暴性を秘めて…
明治十五年 新体詩抄(詩集-翻訳および創作)外山正一、矢田部与四郎、井上哲治郎会著 丸屋発行。 新体詩歌第一集、第二集(詩集-翻訳および創作)竹内節編。 明治十六年 新体詩歌第三集、第四集(詩集-翻訳および創作)竹内節編。 Fugitive Ver 横浜某所…
「呑気と見える人々も、心の底を叩いて見ると、どこか悲しい音がする。」 (夏目漱石『吾輩は猫である』511より)
(一) 立原道造の詩に初めてふれたときに感じた「哀切」なもの。その裏側には滅びの予感が漂っていて、死のにおいに敏感な若い頃は、一時夢中で読みながらもいつしか離れていった。時間に縛られた読者の身勝手さは誰にも咎める事は出来ないが、あらためて詩…